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「インターンで採用を」経団連の要望とコロナ下の就活

都内・某共学大進路指導担当
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 経団連が政府に対し「インターンシップを採用・選考の場として認めるよう申し入れていることがわかった」という内容の記事が、6月16日の朝日新聞朝刊の1面に載った。同新聞社が企画した、経団連の中西宏明会長と早稲田大学の田中愛治総長との対談の中で明らかになったという。

 ただ、私たち大学の就職支援担当者からすると、既視感がある内容だった。実は、4月23日に中西会長が萩生田光一文部科学相とテレビ会談した際、経団連側が文科相に対し、政府が指導する採用・選考のルールを柔軟に運用するよう申し入れており、その中に「インターンシップを採用・選考の場として認めてほしい」という内容が盛り込まれていたと、一部で報道されていたからだ。

 「インターンシップはあくまでも就業体験(教育)の場であり、採用・選考の手段としては認めない」というのが、政府の公式見解になっている。しかし現実には、大学3年生の夏休みから始まるインターンシップが採用・選考の場として活用されていることは周知の事実で、経団連の申し入れはこれを追認するものでしかない。

 特に今年は、新型コロナウイルスの感染拡大で春先から今まで、4年生の採用選考が思うように進んでいないという事情もあり、3年生のインターンシップについては、この夏の実施分から採用にも結びつけられるよう、政府の“お墨付き”をもらいたいというのが経団連のホンネのようだ。あまり性急に進めることもできないと考えているのか、記事では、「経団連はまず、理工系の博士課程の長期インターンシップから」となっている。

 文科省がどのような考えを持っているのはわからないが、対談相手の田中早大総長は「選考活動の…

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都内・某共学大進路指導担当

東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。