経済プレミア・トピックス

孫正義氏“独演株主総会”で「不遜? 私には自信がある」

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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株主総会で経営戦略を語るソフトバンクグループの孫正義会長兼社長=2020年6月25日、同社のホームページから
株主総会で経営戦略を語るソフトバンクグループの孫正義会長兼社長=2020年6月25日、同社のホームページから

 「お前は孫のくせに『不遜』だとお叱りを受ける。でも自分の能力にはけっこう自信がある。ワンマンとか言われるが、自信は大事だと思う」

 ソフトバンクグループ(SBG)は6月25日、東京都内で株主総会を開き、孫正義会長兼社長が自らの経営戦略を語った。

 総会はオンライン中継で、質問も書面で受け付けたため、会場で発言したのは孫氏ひとり。「SBGは大赤字となった。社長の能力に頼るのは限界があるのではないか」と批判する株主質問に対し、孫氏は冒頭のように自信たっぷりに一蹴した。いつものように強気の「孫正義ワールド」がさく裂する独演会となった。

 SBGの2020年3月期連結決算は、最終損益が同社として過去最大の9615億円の巨額赤字となった。運用額約10兆円の主力ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」を通じた投資事業が低迷し、株価が下落したのが原因だ。

 その投資先のひとつがシェアオフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーだ。孫氏は「(損失発生の)最大の責任は私にある。たくさんの幹部の反対を押し切って投資を決めた私に責任がある。だから報酬は減俸している」と、しおらしく釈明した。

 株主からは「孫氏の突っ走りに『待った』をかける人はいないのか」との質問が出た。

 孫氏は今回の株主総会で社外取締役を2人増やす提案を行っていると説明。「私が暴走しないように社外の役員に強いご指摘をいただきたい」と、株主に理解を求めた。

 その社外取締役候補の一人、川本裕子氏(早稲田大学大学院教授)と孫氏は総会前にビデオ会議で意見を交わしたという。

 孫氏は「川本さんからかなり厳しい質問をガンガン受け、タジダジに…

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部