スルガ銀行 不正の構図

今年も怒号スルガ銀株主総会「残された問題」の根深さ

今沢真・経済プレミア編集部
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スルガ銀行の株主総会終了後に行われた河合弘之弁護士ら「被害弁護団」の記者会見=静岡県沼津市で6月26日午後1時、今沢真撮影
スルガ銀行の株主総会終了後に行われた河合弘之弁護士ら「被害弁護団」の記者会見=静岡県沼津市で6月26日午後1時、今沢真撮影

 シェアハウス向け不正融資をめぐる余波が続く地銀、スルガ銀行(本店・静岡県沼津市)が6月26日、同市で定時株主総会を開いた。不正融資問題への銀行側の対応に不満を持つシェアハウス購入者や弁護団が株主として出席し、有国三知男・スルガ銀行社長(総会後、会長に就任)らを激しく非難した。

 シェアハウス購入者への融資で、行員が審査書類を偽造・改ざんした不正が発覚してから2年。この間、金融庁が多数の不正を認め、業務改善命令を出した。スルガ銀行は今年3月、購入者の物件売却と借金帳消しをセットにした「抜本的な解決策」に合意した。

 購入者が組織した被害者の会や弁護団も解決策を全面的に受け入れた。だが、いまも購入者と銀行が対立しているのはなぜか。その理由は二つある。この日の株主総会で、弁護団の共同代表を務める河合弘之、山口広の両弁護士が株主として出席し、銀行側に対応を求めた。

 まず河合弁護士は、スルガ銀行がシェアハウス融資と抱き合わせで行った無担保ローン問題が未解決だと説明した。スルガ銀行は、シェアハウス融資の条件として、購入者に数百万円から1000万円程度の“抱き合わせ融資”を行った。年利は7%台だった。

 “抱き合わせ融資”は銀行法で認められておらず、金融庁もこの融資を不正と認定した。シェアハウス問題の解決と並行して、銀行側と弁護団が協議し、河合氏によると購入者約200人に関しては融資解消で折り合った…

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今沢真

経済プレミア編集部

1959年東京都生まれ。早稲田大法卒。83年毎日新聞社に入社。静岡支局、東京本社整理本部を経て89年経済部。税・財政や金融政策を担当、銀行、メーカー、流通業を取材する。2013年から論説委員として毎日新聞の社説を執筆。15年6月から経済プレミア創刊編集長、19年6月から同編集部。16年「東芝 不正会計 底なしの闇」(毎日新聞出版)を出版。城西大非常勤講師のほか、日大経済学部などで教壇に立つ。