なるほど電車ニュース

東武「THライナー」コロナ禍に泣いた苦難のスタート

土屋武之・鉄道ライター
  • 文字
  • 印刷
走行中の「THライナー」=筆者提供
走行中の「THライナー」=筆者提供

 東武スカイツリーラインと東京メトロ日比谷線を直通する座席指定制列車「THライナー」が、2020年6月6日のダイヤ改正から運転を始めた。東京都心と越谷、春日部、久喜といった埼玉県のベッドタウンをつなぐ。

 運転本数は朝の上り(久喜―恵比寿)が2本、夕刻~夜間の下り(霞ケ関―久喜)が5本。平日と土休日で運転時間帯を多少ずらし、平日の通勤と土休日の買い物など双方の需要に応える。

 この種の列車や車両は、首都圏では今やおなじみだ。数百円ほどの追加料金で着席が保証されるため人気があり、古くから運転されてきた。1984年に当時の国鉄が運転を開始した「ホームライナー」(上野―大宮間)などがそうだ。

 東武鉄道は「THライナー」用の車両として7両編成を4本、計28両を新製した。この70090型電車の座席は、通勤型電車で一般的な窓を背にして座るロングシートと、列車の進行方向を向いて座るクロスシートを転換可能にし…

この記事は有料記事です。

残り1314文字(全文1714文字)

土屋武之

鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。