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コロナ接触確認アプリ「COCOA」利用者2倍で効果4倍

篠原拓也・ニッセイ基礎研究所主席研究員
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帰宅時間帯にJR新宿駅前を行き交う人たち=2020年7月10日、竹内紀臣撮影
帰宅時間帯にJR新宿駅前を行き交う人たち=2020年7月10日、竹内紀臣撮影

 新型コロナウイルス感染症は、第2波の懸念が高まっている。緊急事態宣言が解除され、人々が日常生活を再開する中、気づかないうちに陽性者と接触する可能性もある。政府は接触確認アプリをリリースして、スマートフォンを使った通知システムを開始した。このアプリが普及すれば、感染拡大を防止できるだろうか。今回は、接触確認アプリの普及率について考える。

 接触確認アプリは英語名「Contact Confirming Application」を略して“COCOA”という。厚生労働省が、大手通信事業者などを含む「新型コロナウイルス感染症対策テックチーム」と共同で開発した。COCOAは、スマホを利用して陽性者との接触状況をみるものだ。多くの人がスマホにアプリをインストールすることで感染拡大を防ぐ狙いがある。

 COCOAのダウンロード数は、6月19日の公開以降徐々に伸びて、7月15日午後5時時点で約706万件だ。いまのペースで伸びていくと、ダウンロード数が1000万件になるのは8月ごろ、2000万件に達するのは来年に入ってからとなる。ただ2000万件でも、日本の人口の2割に満たないため、効果のほどは見通せない。

 また、COCOAの効果は利用者数が増えれば、単純に比例して伸びるわけではない。仮に、100人の集団でCOCOAが普及していくことで、単純に1対1の接触をどれくらい把握できるかを考えてみる。この100人のなかで、誰かと誰か…

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篠原拓也

ニッセイ基礎研究所主席研究員

1969年、東京都生まれ。早稲田大理工卒。92年、日本生命入社。2014年から現職。保険事業の経営やリスク管理の研究、保険商品の収益性やリスクの評価、社会保障制度の調査などを行う。公益社団法人日本アクチュアリー会正会員。著書に「できる人は統計思考で判断する」(三笠書房)がある。