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衝撃の「ANA採用中止」コロナに振り回される就活生

都内・某共学大進路指導担当
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羽田空港に並んだ全日空機=2019年5月10日、米田堅持撮影
羽田空港に並んだ全日空機=2019年5月10日、米田堅持撮影

 2021年春卒業予定の就活生の間で7月10日、ちょっとした衝撃が走った。この日、ANAホールディングス(HD)が「採用中止」を発表したからだ。

 ANAHDは今年、ANA本体やLCC(格安航空会社)ピーチ・アビエーションなどを含むグループ会社全体で、客室乗務職と地上職などで800人程度、ANAエアポートサービスなど国内の空港会社で1750人程度、グループ37社で計3200人程度を採用するとしていた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で先行きが不透明であることを理由に、5月8日、採用活動を「一時中断」していたのだ。

 新型コロナ問題が起きてから、就活生の間ではかなり悲観的な空気が漂っていたものの、それでも「一時中断」と「中止」ではまったく異なる。

 パイロットと障害者枠の採用は続け、すでに専門学校生などに出した内定は取り消さないというが、客室乗務員やグランドスタッフになりたいという夢を描いて就活を継続していた、特に女子学生にとっては、21年春に大学を卒業してANAグループに入社できる可能性はなくなった。日本航空も「中断」としているが、採用を再開する可能性はほとんどないのが実情だろう。

 私が勤める首都圏の私立大学は、毎年女子学生の一定数はエアライン系を志望するだけに、ショックは大きい。「いったん卒業して既卒生枠で応募したい」「今からどんな業界、企業を受ければいいのか」といった相談が私たちのところに寄せられ、コロナ禍の影響が見通せない中で対応に苦慮している。

 キャリアセンターとしては、コロナ問題が起きた後は、「もっと幅広く志望業界を見ておいたほうがいい」とアドバイスしてきたつもりだが、…

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都内・某共学大進路指導担当

東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。