職場のトラブルどう防ぐ?

バリキャリ上司が誘う「自分磨き」26歳女性の困惑

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A美さん(26)は、従業員数約40人のコンサルティング会社で研修事業運営のアシスタントをしています。直属の上司、B子さん(45)から、プライベートの時間に誘いを受けることに困っています。

 A美さんは新卒で入社して3年目です。昨年の秋にB子さんが束ねる部署に配属となりました。部署は企業向けの研修を運営しており、研修の立案や企業への提案、講師との交渉、配布資料の準備などが主な業務内容です。

 B子さんは、10年前に会社が研修事業を始めた際に他社からヘッドハンティングされてきました。幅広い分野の研修講師や企業の担当者とつながりがあり、企画する研修は顧客から好評でした。人当たりもよく、出張すればお土産、誕生日には気軽なプレゼントなど、部下への気配りを欠かさない人でした。

 A美さんは、そうしたB子さんの下で働けることを喜んでいました。最初の数カ月はB子さんの秘書的な業務をしていましたが、あるとき、B子さんから急に研修講師とのランチを兼ねた打ち合わせに誘われ、同席しました。新しい研修の企画がまとまるなど充実した打ち合わせでしたが、A美さんにとっては急な外出となってしまい、その日に予定していた仕事をこなすために残業をすることになりました。

 その後A美さんは、B子さんからさまざまな“誘い”を受けるようになりました。ただ、終業後の食事会を兼ねた打ち合わせやセミナーが多く、ときには休日開催のセミナーのこともありました。

 B子さ…

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/