経済プレミア・トピックス

「幸せな職場」とは?最新研究が示す“七つの要因”

渡辺精一・経済プレミア編集部
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 働くことで感じる「幸せ・不幸せ」はどんな要因がもたらしているのか――。慶応大学の前野隆司教授(経営幸福学)の研究室とシンクタンクのパーソル総合研究所の共同プロジェクトが大規模調査からその要因を導き出した。それをもとに働く幸福度を測定できるツールも開発しており、日本の「幸せな職場」作りに役立てられるという。

 共同プロジェクトは昨年7月から、予備を含め3回の調査(本調査は有効回答数約5000人)を行い、働く幸せや不幸せをもたらすそれぞれ七つの要因を特定した。

 幸せと感じる因子は、自己成長(新たな学びがある)▽リフレッシュ(ほっと一息つく)▽チームワーク(仲間とともに歩む)▽役割認識(自分のこととして仕事ができる)▽他者承認(人に見てもらえる)▽他者貢献(誰かのためになる)▽自己裁量(マイペースでできる)――の七つ。

 一方、不幸せの因子は、自己抑圧(自分なんてという感情)▽理不尽(ハラスメントを受ける)▽不快空間(不快な職場環境)▽オーバーワーク(過重労働でヘトヘト)▽協働不全(職場がバラバラ)▽疎外感(ひとりぼっち)▽評価不満(仕事が報われない)――の七つとわかった。

 さらに、一つの因子につき三つの設問を設け、回答に得点を付けることで「幸せ・不幸せ」の度合いを測ることができるツールを開発した。パーソル総研の特設サイト「はたらく人の幸福学プロジェクト」で公開している。

 幸福をテーマとした従来の研究は、単に幸福感が高いか低いかを測っていた。共同プロジェクトの成果は、幸せ・不幸せをもたらす要因の度合いを測ることで、働く人の心理状態をより正確に表現できる。さらに、どうすれば幸せに…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。