海外特派員リポート

米有名人ツイッター同時乗っ取りで「露呈した弱点」

中井正裕・北米総局特派員(ワシントン)
  • 文字
  • 印刷
ハッキングを受けた米ツイッター本社=米サンフランシスコで2020年2月、中井正裕撮影
ハッキングを受けた米ツイッター本社=米サンフランシスコで2020年2月、中井正裕撮影

 米交流サイト(SNS)のツイッターで7月15日、社内管理システムがハッキングを受け、米国の政治家や企業経営者らのアカウントが次々と乗っ取られる事件が発生した。被害に遭ったアカウントは、いずれも仮想通貨「ビットコイン」の振り込みを呼びかける投稿を行い、総額約12万ドル(約1300万円)の被害が出たという。

 社会的な影響力の大きい政治家や経営者のアカウントが乗っ取られれば、投稿内容次第では社会に大混乱を招きかねず、SNSのセキュリティー管理体制の強化が求められそうだ。

 ハッキングは米東部時間15日夕方(日本時間16日未明)から数時間続いた。アカウントが乗っ取られたのは、オバマ前大統領、バイデン前副大統領ら政治家のほか、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏、アマゾン・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)、テスラのイーロン・マスクCEO、米ブルームバーグ創業者のマイケル・ブルームバーグ氏ら世界的な富豪が標的とされた。

 米アップルやウーバー・テクノロジーズ、仮想通貨取引所のコインベースなど企業の公式アカウントも被害に遭った。

 ベゾス氏のアカウントには「私は社会に還元すると決めた。このアドレスに送信されたビットコインをすべて2倍にしてお返しする。最大5000万ドルまで。お楽しみに」と投稿された。

 他のアカウントも同様の投稿がされており、ビットコインを使った振り込め詐欺とみられる。乗っ取られたアカウントは少なくとも合計3億5000万人がフォローしており、投稿が削除されるまでの間に300人超が約12万ドル(約1300万円)を振り込んだという。

 ツイッター社は18日、ハッカーが社内管理システムに…

この記事は有料記事です。

残り1131文字(全文1836文字)

中井正裕

北米総局特派員(ワシントン)

1975年京都府生まれ。立命館大学法学部卒。2000年毎日新聞入社。岐阜支局、中部報道センターを経て、09年から経済部で電力改革、貿易交渉、日銀などを取材。政治部にも在籍し、首相官邸、自民党などを担当した。18年10月から現職。