経済プレミア・トピックス

ハイオク問題で石油連盟の「訂正とお詫び」は十分か

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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石油業界は消費者に対する説明が十分だろうか=東京都内で2020年7月1日、川口雅浩撮影
石油業界は消費者に対する説明が十分だろうか=東京都内で2020年7月1日、川口雅浩撮影

 石油元売り各社が「独自技術で開発し、独自ルートで供給している」と説明していたハイオクガソリンをめぐり、業界団体の石油連盟が7月29日、ホームページ(HP)に「実態とは異なる記述があることが判明した」として、説明の「訂正とお詫(わ)び」を掲載した。

 HPに掲載した「訂正とお詫び」は、石油連盟が2015年3月に作製したパンフレット「もっと知りたい!! 石油のQ&A」に関する“二つの不手際”についてのものだ。

 このパンフレットは石油製品の「融通(バーター取引)」について「レギュラーガソリン、灯油等、品質的に共通性のある汎用油種が中心」と明記。「ハイオクガソリンなど各石油会社が独自技術で開発した高品質の製品は、独自ルートを使って市場に供給されています」と説明していた。

 バーター取引とは、自社の製油所や貯蔵タンクのない地域で、他社製品を買い取って自社製品として販売することだ。

 ところが、実際のハイオクは出光昭和シェルの一部商品を除き、各社が貯蔵タンクを共有して混合したり、バーター取引したりするケースがあることが、6月28日の毎日新聞の報道で明らかになった。コスト削減のため、00年代から続いていたという。

 石油連盟は5月に毎日新聞の取材で指摘を受け、HPに掲載していたハイオクに関するパンフレットの説明箇所を6月10日に修正・削除した。その際、誤りが判明した経緯や理由、どう修正したかを一切説明せず、一般の消費者には修正したこと自体、わからない状況だった。

 その後、毎日新聞がハイオク混合について報道し、問題が表面化した。15年作製のパンフレットで「独自技術」などと説明した理由について、石油連盟の…

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部