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JR新宿駅「自由通路」開通で東西分断の歴史は終わるか

土屋武之・鉄道ライター
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JR新宿駅東口の地下街と西口地下広場をまっすぐ結ぶ「東西自由通路」
JR新宿駅東口の地下街と西口地下広場をまっすぐ結ぶ「東西自由通路」

 JR新宿駅に新しくできた「東西自由通路」の利用が、7月19日の始発から始まった。駅の東口と西口を最短距離でつなぐ地下通路で、2012年から約8年をかけた新宿駅の改良工事は、ここで大きな節目を迎えた。

 この通路は、東口改札と西口改札を結んでいた改札内の「北通路」を、幅約17メートルから約25メートルへ拡張。改札外の通路として、誰でも自由に往来できるようにしたものだ。東口改札と西口改札はこの通路に面する形で移設し、それぞれ東改札、西改札と改称した。

 JR新宿駅は東口側と西口側の往来が長年、不便だった。その配慮から、西口側に駅を構える小田急電鉄と京王電鉄の利用客は、JR新宿駅の改札内を通っての乗降が国鉄時代から認められていたほどだ。だがこの扱いは、東西自由通路のオープンに伴い、取りやめとなった(乗り換え改札口自体は存続)。

人の流れが大きく変わる

 これまでのJR新宿駅は、駅構内を通らず東口と西口を往来しようとすると、東京メトロ丸ノ内線新宿駅に沿った「メトロ通路(メトロプロムナード)」を迂回(うかい)するのが最短ルートだった。そのため、ここには多くの人が流れ、壁面には巨大な広告が掲げられている。小規模な販売ブースも並び、繁華街らしい雑踏の雰囲気を醸し出している。

 ただ、この通路はJR、小田急、京王側から来るとワンフロア下がる必要があり、位置関係もわかりにくく迷いやすかった。地上との間には階段も多く、バリアフリーの面でも難があった。それならばと、地上だけを通って行き来しようとすると、西…

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土屋武之

鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。