人生に必要な「おカネの設計」

フリーの54歳独身女性が年金額を増やす「三つの方法」

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 独身のA子さん(54)は、フリーランスの翻訳家で、所得は年510万円です。本格的に老後の生活設計をしていきたいと考え、私のところに相談に来ました。A子さんはこれまで堅実にお金をためており、現在の資産額は約2300万円で、70歳まで働くことを希望しています。老後の生活費がどのくらいになり、少しでもお金を増やすにはどうすればいいかを知りたいといいます。

 老後のお金の計画を立てるために、まず、A子さんが受給できる年金見込み額を確認します。毎年誕生月に送付される「ねんきん定期便」で老齢基礎年金と老齢厚生年金の額を確認できます(前回参照)。50歳以上のA子さんのねんきん定期便には、現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定した場合に65歳から「受け取れる老齢年金の種類と見込み額(年額)」が記されています。

 A子さんは、これまで会社員として働いた期間が20カ月、自営業者としての国民年金の第1号被保険者期間が329カ月で、現在までの受給資格期間は349カ月です。年金の見込み額は年約72万円でした。手取りで年約61万円です。

 A子さんは将来の年金額がわかったところで、老後の生活費を用意していくために、今後収入からどれくらいをためればよいかの「必要貯蓄率」を求めます。この計算には、「人生設計の基本公式」(本欄2018年5月24日掲載記事を参照)を使います。

 今後の平均所得を年510万円とし、現在の生活費と比べて老後の生活費の割合を示す老後生活比率を0.8、現在資産額を…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。