人生100年時代のライフ&マネー

金融庁が分析「日本の投資信託」成果が上がらないワケ

渡辺精一・経済プレミア編集部
  • 文字
  • 印刷
 
 

 新型コロナウイルスの影響で所得減となる家庭が増えるなか、将来に備え、投資信託の積み立てなど長期投資に乗り出す人が増えている。そうしたなか金融庁は6月、日本の投信の運用成績が劣っていることを問題視する報告書を公表した。これは投信を買おうとする初心者でも知っておきたい内容だ。ポイントをわかりやすく整理した。

 若い世代を中心に資産形成への関心が高まっている。長期投資を後押しする少額投資非課税制度「つみたてNISA」の口座数は2020年3月末で219万6808となり、昨年12月末から16%増え、特に30歳代は19%増と大きい。つみたてNISA利用者の67%は20~40歳代の現役世代が占める。

 ネット証券首位のSBI証券は、20年1~3月、同4~6月の月間平均新規口座開設数(SBIネオモバイル証券含む)が19年4~6月期のそれぞれ2.2倍前後に伸びた。SBIホールディングスの北尾吉孝CEO(最高経営責任者)は「コロナ禍で多くの人が所得減となり、将来不安が高まったことで、資産形成の重要性が認識された」とみる。

 個人の資産形成で利用しやすいのが投資信託だ。運用会社が投資家から預かったお金をまとめ、株式や債券などで運用する金融商品で、個人では投資しにくい国・地域、資産に少額から投資できる利点がある。

 ただし、国内に出回っている投信は6000本近くもあり、期待される成果を上げていないものも多い。金融庁は6月19日、こうした問題点を示した「資産運用業高度化プログレスレポート2020」を公表した。運用会社へのヒアリングをもとに、業界向けに今後の指針を示したものだが、投信を買う側にとっても重要な内容…

この記事は有料記事です。

残り1298文字(全文1998文字)

渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。