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猛暑を乗り切るエアコン「設置場所」で効率性は変わる

さくら事務所・個人向け不動産コンサルティング
 
 

 全国で猛暑が続く。今年は在宅勤務や外出自粛で家で過ごす人も多く、室内での熱中症には例年以上に注意が必要になる。夏場を乗り切るために欠かせないのがエアコンだが、その設置環境によっては空調のパフォーマンスは大きく変わる。設置の際の注意点を解説しよう。

配管用の穴で耐震性低下も

 住宅でエアコンを取り付ける位置は、マンションではあらかじめ指定されていることが多いが、一戸建ての場合は、自分で取り付け位置を決めなければならないことが多く、適切な場所を選ぶことが重要になってくる。

 取り付けの際は、まず、吹き出し口近くに障害物がないことを確認しよう。障害物があると、エアコンの風が部屋全体に行き渡らなくなることがある。

 さらに、吹き出し方向に奥行きがないと、空気の動きが悪くなり温度ムラが発生しやすい。奥行きがあれば、室内に効率よく対流を起こすことができる。長方形の部屋なら、横幅が短いほうの壁に設置するといい。やむを得ない場合は、サーキュレーターなどを使って空気を循環させるなど工夫したい。

 エアコン配管用の穴がない場合は、新たに開けることになるが、位置選びは慎重にしたい。住宅には、地震や強風など横方向から受ける力に耐える「耐力壁」があり、一戸建ての場合、外周壁の柱の間に斜めに補強木材を交差させた「筋交い」を取り付けていることが多い。

 配管用穴を不用意に開けてしまうと、筋交いを切断したり、傷付けたりして、住宅本来の耐震機能を損ねてしまう可能性がある。

「室外機に直射日光」は電気代アップ

 一戸建て住宅では、エアコンの設置場所の自由度は高いといっても、本来、設置位置や配管用の穴の位置や室外機の場所…

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個人向け不動産コンサルティング

業界初の個人向け総合不動産コンサルティングサービス会社として1999年設立。本社は東京都渋谷区。住まいの「かかりつけのお医者さん」である住宅診断(ホームインスペクション)のパイオニアで、5万件超と国内トップの実績。マンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関するアドバイスなども広く提供している。