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ソニー「エクスペリア」SIMフリー販売強化の思惑

石野純也・ケータイジャーナリスト
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SIMフリー版の発売が決まった「エクスペリア1マーク2」。通信事業者版にはない、すりガラスのような質感のフロストブラックも用意
SIMフリー版の発売が決まった「エクスペリア1マーク2」。通信事業者版にはない、すりガラスのような質感のフロストブラックも用意

 ソニーモバイルは、スマホ旗艦モデルのSIMフリー版販売を強化する。昨年に大手通信事業者3社が扱った「エクスペリア1」と「エクスペリア5」のSIMフリーを8月28日に発売。10月30日には、NTTドコモやauが導入した5G対応の「エクスペリア1マーク2」もSIMフリーで販売する。

 想定価格は、エクスペリア1が7万9000円前後、エクスペリア5が6万9000円前後、エクスペリア1マーク2が12万4000円前後となる。エクスペリアの1と5は、通信事業者の発売から時間がたっていることもあり価格を抑えた。SIMフリーなので、いずれもすべての通信事業者で利用できる。またこの3機種は2枚のSIMカードを挿せる機種で、ドコモとauやauとソフトバンクのように、異なる通信事業者のSIMカードで同時に電話を待ち受けられる。音声通話とデータ通信で通信事業者を分けることも可能だ。

メーカーと顧客のつながりを強化

 ソニーモバイルは、販売不振に陥っていたエクスペリアのコンセプトを、2019年に一新した。ソニーが持つ技術の原点に立ち返り、カメラ、オーディオ、ディスプレーなどの技術をフルに生かして、プロが使っても満足できる本格的な端末を投入する方針を掲げた。

 たとえば、エクスペリア1マーク2には、「フォトグラフィープロ」と呼ばれるアプリを搭載しており、デジタルカメラの「アルファ」と同じような操作で、露出やシャッター速度などを細かく設定できる。人工知能(AI)を使って、自動的に補正された写真が撮れる他社のスマホとは正反対の機能だが、工夫して撮影したい利用者には好評。他社との差別化要素にもなっている。

 一方こ…

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石野純也

ケータイジャーナリスト

1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。