経済プレミア・トピックス

「コロナ後の米中パワーバランスは?」藻谷氏講演4

編集部
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藻谷浩介さん(下)と斉藤信宏・毎日新聞編集編成局次長
藻谷浩介さん(下)と斉藤信宏・毎日新聞編集編成局次長

 デジタル毎日のオンラインイベント「藻谷浩介さんと考える『ウィズ・コロナ時代』で世界はどう変わる」の内容をお届けする最終回。今回はコロナ後の米中のパワーバランスについてと、視聴者の質問に答えた内容についてです。地域エコノミストの藻谷浩介氏が解説し、モデレーターは毎日新聞の斉藤信宏・編集編成局次長が務めました。【経済プレミア編集部・平野純一】

 斉藤 コロナ問題が収束した後に、世界のパワーバランスはどう変わるのか。これについては藻谷さんはどう考えていますか。

 藻谷 パワーバランスとは、やはり米中関係だと思いますが、コロナ問題とパワーバランスについて語るために、まずは死者数の違いを見ておきましょう。アメリカと中国を比べると、100万人当たりの死者数では100倍以上の差がついてアメリカの方がひどい状況です。

 アメリカや西側欧州はグローバリズムの下で移民労働者をどんどん入れて、そのおかげでもうけてきました。しかし、移民労働者の劣悪な住環境を放置していたら、そこでコロナの感染が広がり、国全体に波及してしまいました。

 それに対して中国は、早い段階で徹底的な封じ込めに成功しました。東アジア、東南アジアなども含む西太平洋地域では感染を抑えこんでいます。逆に中南米は感染が広がり、中南米に大きな権益を持つアメリカは大変でしょう。

 斉藤 ただ、コロナが収まれば、アメリカにはシリコンバレーもありますし、自由闊達(かったつ)なアイデアが出てきて、グーグルやアップルのように成功する企業もまた出てくるのではないでしょうか。それに、米中は経済ではつながっているので、かつての米ソ対立のような決定的な対立にはならな…

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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