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原宿「旧駅舎解体」に見る“街のシンボル”としての駅

土屋武之・鉄道ライター
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解体が始まった原宿駅の旧駅舎=記事中の写真はすべて筆者提供
解体が始まった原宿駅の旧駅舎=記事中の写真はすべて筆者提供

 JR山手線で最後の木造駅舎として知られた原宿駅・旧駅舎(1924年完成)の解体工事が、8月24日から始まった。現行の防火基準に適合していないための措置で、今のままでは再活用も保存もできないからだ。解体後は渋谷側へ位置を少しずらした上で、火災に強い材料を使用し、可能な限り外観を再現して建て替える。

 これに先立ち、今年3月には旧駅舎の隣に近代的な新駅舎が完成し、ホームの増設やコンコースの拡張も行われた。現在、駅の機能はこちらに集約されている。

 それゆえ再建される旧駅舎は、改札口など駅の施設としての利用は考えられていない。原宿のシンボルとして親しまれたことから、街のにぎわいの拠点としての活用が予定され、商業施設やイベントスペースへの衣替えが期待される。

 原宿駅の旧駅舎が親しまれた理由は、尖塔(せんとう)を載せた三角屋根とハーフティンバー様式のデザインが特徴的だったからだろう。ハーフティンバー様…

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土屋武之

鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。