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「入院で差額ベッド代」50歳女性が悩む医療保険の中身

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
 
 

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、会社員のA美さん(50)は今年5月に予定していた手術が9月に延期されました。急を要しない手術と判断されたそうです。その準備で病院とやりとりしている際に悩むことがあり、私のところに相談に来ました。

「差額ベッド代の病室に……」

 A美さんは、入院に向けて病院から事前に連絡を受けた際に「現在、ベッドの空きが少ないので、差額ベッド代がかかる病室になるかもしれません」と言われました。

 入院1日につき5000円が支払われる医療保険に加入していますが、入院費用はなるべく抑えたいと考えています。私はA美さんから「差額ベッド代がかかると入院費用を保険でカバーしきれなくなります。今後、年を取ればまた入院することもあるだろうから、もっと保障の充実している保険に加入した方がいいでしょうか」と聞かれました。

 私はA美さんに、差額ベッド代と保険の保障内容について、それぞれ別の問題と捉えて、アドバイスすることにしました。

希望しなければ払う必要なし

 まず、差額ベッド代についてです。差額ベッド代は、通常の病室と…

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ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、社会保険労務士、MZ Benefit Consulting 代表取締役、オフィスベネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、顧客本位の独立系アドバイザーとして、家計相談、執筆、講演などを行っている。著書に「結局、2000万円問題ってどうなったんですか?」(サンマーク出版)など多数。