藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

「コロンビア首都ボゴタ」豊かな色彩の路地裏を発見

藻谷浩介・地域エコノミスト
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色彩豊かな家が並ぶボゴタ旧市街の一画(写真は筆者撮影)
色彩豊かな家が並ぶボゴタ旧市街の一画(写真は筆者撮影)

 コロンビアといえばコーヒー。サッカー・ワールドカップのロシア大会で、日本が奇跡の勝利をもらった相手。あるいは、麻薬マフィアや反政府ゲリラが跋扈(ばっこ)し、殺人が横行する国というイメージかもしれない。だが筆者にとっては、これまで旅した114カ国の中でも上位に入る、ぜひ再訪したい国なのだ。懐かしく思い出される、首都ボゴタの街頭風景とは。

 2017年8月。同年3月に続く2度目のアンデス旅行に出た筆者は、米国のヒューストン空港で乗り換え、ボゴタのエルドラド国際空港まで南下した。空港名は、スペイン人の征服まで当地で栄えていたムイスカ人の、精巧な黄金加工技術にちなむ。「南米のどこかに黄金郷(エルドラド)がある」との伝説の、元となったのが当地だった。

 ヒューストンからボゴタまでは5時間。夏季は時差がない。日本人に南北米州の距離感はわかりにくいが、東京からタイのバンコクに行く感じで、結構遠い。しかも入国管理ゲートには長蛇の列があり、通過に1時間半も要してしまった。幸いホテルは空港の近くに予約しており、シャトルバスに数分乗って、深夜0時になる前になんとか荷をほどく。日本を出てから27時間近くたっていた。

 ボゴタは北緯4度と赤道に近いが、標高2600メートルの高原にあるため、エクアドルのキト同様に気候は「常春」と言われる。今回はここに2泊して中日に市内観光し、高度に体を慣らすプランだった。当連載への掲載順序は前後するが、その後に、ペルーのクスコとマチュピチュ、ボリビアのラパス(再訪)、ペルーの首都リマ、エクアドルの首都キト、パナマ地峡(「パナマ 狭い地峡が運河を生みインカ帝国滅亡を早めた」参照…

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。