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京大・法大・立命館APUトップ語る「コロナ禍の大学」

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各大学をzoomでつなぎ、座談会が行われた
各大学をzoomでつなぎ、座談会が行われた

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 キャンパスで勉強できない異常事態が続いている。京都大の山極寿一前総長、法政大の田中優子総長、立命館アジア太平洋大(APU)の出口治明学長に、大学の現状や、これからの大学像などについて聞いた。(司会=中根正義・毎日新聞編集委員、構成=白鳥達哉・編集部)

── 今回のコロナ禍のなか、先生方は積極的に次世代を担う若者にメッセージを発信している。

田中 大学はどんなところなのか、ということを最初に経験する時期が1年生の前半に当たるのだが、それができなかった点は大変気になっていた。

 そこで大学のホームページから、「総長から皆さんへ」と題したメッセージの発信を始めた。1年生に何か言葉を掛けたいという思いがあり、「この状況でもできることはある」とまずは伝えたかった。最初に「図書館は閉まっているが、オンライン経由で図書館の機能は利用できる」という発信から始め、私が薦めたい本の話をしながら、大学への関心につなげていこうと考えた。

出口 私が学生に知ってほしいことは、14世紀のペストの流行をきっかけに、ジョバンニ・ボッカチオが『デカメロン』を執筆したということ。昔の人もステイホームを求められた時期はあったが、こういう時こそ皆で面白おかしい話をして生き延びてきた。人間はどうしても目先の状況に影響されるが、パンデミック(世界大流行)は自然現象だからいずれは終息する。だからそんなに心配しないで、ウィズコロナ、アフターコロナをそれぞれの時間軸で考…

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