イマドキ若者観察

恋愛・遊びは後回し?「インカレ・サークル」の今

藤田結子・明治大商学部教授
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複数の大学の学生が参加するインカレ・サークルは時代とともに変化している
複数の大学の学生が参加するインカレ・サークルは時代とともに変化している

 複数の大学の学生が参加するインカレ(インターカレッジ)・サークル。1990年代にはディスコやクラブでのイベントが活発に行われていました。今どきの学生たちは「インカレ」でどんな活動をしているのでしょうか。現役学生が取材しました。

 「うちのサークルはね、ぶっちゃけいうと、そんなに恋愛してないのよね。ほぼしてないかな。私の上の上の代ぐらいの人が1組だけカップルとして付き合っただけで、基本は彼氏彼女がいる人は外でできてるかな。このサークル内ではあんまりないね」

 首都圏の大学で語学系のインカレ・サークルに所属する陽菜さん(仮名)はこう話しました。今回、スポーツ、イベント、旅行、文化系などいろいろな分野のインカレを取材したところ、インカレ内でカップルは少ないという話が繰り返し聞かれました。

 「インカレ」とは、大学のサークルがその母体で、大学間の横断的な組織です。今の若者の親世代が大学生だった80~90年代ごろ、現在インカレと呼ばれる大学間のサークルは出会いや社交の場だったと社会学者・荒井悠介氏は指摘します。

 もちろん、今でも出会いや飲み会を目的にインカレに入るという意見も少なからず聞かれました。たとえば、ある難関国立大学の男子学生が中心のサークルでは、他大の女子が男子の数倍在籍しているという話や、男子からスカウトされないと女子は入会できないといった以前から問題になっている点も聞かれました。

 しかし、そういった話と同じ程度、インカレで「恋愛しない」という話も聞かれたのです。その理由の一つとして、SNSがあがりました。

 「恋愛相手をサークルで探すのは面倒くさい。SNSで監視されている感じで、…

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。