人生に必要な「おカネの設計」

50歳女性「資格取得に112万円」意外と知らない給付金

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 会社員で独身のA恵さん(50)は、新型コロナウイルスの影響で会社の先行きに不安を感じたこともあり、キャリアチェンジをしたいと考えています。ある資格を取ることを考えており、そのためには2年制の専門学校に通う必要があります。その間の学費と生活費を貯蓄から取り崩すことになるため、今後の生活や老後資金の備えについて、私のところに相談に来ました。

 A恵さんが希望している資格は、言語聴覚士です。言葉でコミュニケーションするのに問題がある人に対して、リハビリなどの支援をする専門職で、以前から興味があったといいます。今後できる限り長く働くためにも資格を取っておきたいそうです。

 来年4月に専門学校に入学する予定ですが、その後は少なくとも2年間、収入がありません。現在、A恵さんの年収は約400万円で、貯蓄額は約700万円です。退職金として約500万円が見込めます。一方、専門学校の学費は約250万円で、2年間の生活費を480万円(月20万円)と想定しています。貯蓄を取り崩すのは当然ですが、半分以下に減ってしまうことに不安を感じていました。

キャリア形成を支援する教育訓練給付制度

 私は、A恵さんに教育訓練給付制度について話しました。この制度は、働く人の能力開発や中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。