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コロナで「内定者数は大幅減」22年の採用どうなる?

都内・某共学大進路指導担当
 
 

 日本経済新聞の朝刊(10月19日付)1面トップに「大卒内定者11%減」「コロナ・米中摩擦響く」という見出しの記事が載った。2021年3月卒業の現4年生について、主要企業927社を対象に調査を実施し、その内定状況をまとめたものだ。

 それによると、主要企業が21年春に入社する学生に対して出した内定者数は、前年春に入社した数に比べて11.4%減った。新型コロナや米中摩擦などの影響は大きく、2ケタのマイナスはリーマン・ショックによる景気の落ち込み以来だという。

 これは「内定率」ではなく「内定者数」の調査だ。これまで就職情報会社が発表してきた「内定率」は、私たち大学の就活支援担当者にとって「かなり高め」の印象だったが、それに比べると実感に近いレベルである。やはり、今年の内定者の数は昨年を大幅に下回っているようだ。

大学から学生を企業に売り込む

 企業が全体として内定者数を減らしたことが、個々の就活生の内定獲得にどれだけ影響したかは厳密にはわからないが、実際にまだ内定をもらっていない学生はいる。

 ただ、さすがに10月になると、大手企業や人気の企業は、すでに採用を終えている。4年生の就活の“主戦場…

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東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。