経済記者「一線リポート」

竹中平蔵氏と分かり合った?共産・大門実紀史氏とは

赤間清広・毎日新聞経済部記者
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歴代の経済閣僚について語る大門実紀史氏=東京都千代田区の参院議員会館で2020年10月19日、赤間清広撮影
歴代の経済閣僚について語る大門実紀史氏=東京都千代田区の参院議員会館で2020年10月19日、赤間清広撮影

 国会きっての経済通として、霞が関や経済界に党派を超え、多くのファンを持つ国会議員がいる。共産党の大門実紀史(みきし)参院議員(64)だ。政府・日銀に鋭く切り込む質疑はSNSなどでもたびたび話題になっている。

 2001年に繰り上げで初当選して以来、森喜朗政権から菅義偉政権まで九つの政権に論争を挑んできた。

 毎日新聞の北京特派員から5年ぶりに東京経済部に戻った筆者は、そんな大門氏に会いたくなり、久しぶりに訪ねてみた。

竹中平蔵氏と論争

 大門氏を一躍、有名にしたやり取りがある。

 2001年11月、参院予算委員会。小泉純一郎首相(当時)の要請で民間から入閣し「構造改革」路線を推し進めていた竹中平蔵・経済財政担当相との質疑だ。

 「あなたは経済学者ですよね。理論的に説明してください」

 「先生は国会議員ですよね。国全体の経済がどうなるかトータルで示す必要があるでしょう」

 構造改革に伴う雇用の不安定化などを追求する大門氏と、それに反論する竹中氏の論争は次第にヒートアップし、売り言葉に買い言葉のような答弁まで飛び出した。

 「竹中さんと予算委員会で対面したのはこの日が初めて。新人議員がよくもこんなことを言ったなと思います」と、大門氏は当時を振り返る。

 以来、竹中氏との国会質疑は50回を超えた。今でも小泉氏と竹中氏が主導した構造改革は「失敗だった」と評価は厳しいが、「竹中さんと巡り会わなければ、経済をこんなに勉強をすることもなかった」という。

「立場は違うけど、わかる」

 国会議員になるまで大門氏は長く労働組合の専従として建設業界の労働者支援に携わってきた。しかし、参院議員になり、配属されたのは…

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赤間清広

毎日新聞経済部記者

 1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。霞が関や日銀、民間企業などを担当し、16年4月から中国総局(北京)。20年秋に帰国後は財務省を担当しながら、面白い経済ニュースを発掘中。