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銀座線「駅リニューアル」で考えた地下鉄駅の“個性”

土屋武之・鉄道ライター
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京橋駅の旧駅名標=筆者提供
京橋駅の旧駅名標=筆者提供

 東京メトロは10月16日、銀座線の五つの駅(銀座、京橋、日本橋、青山一丁目、外苑前)をリニューアルしたと発表した。2017年の開業90周年を機に全駅で始めたイメージアップ戦略で、各駅にはその街の個性を表すデザインを施している。

 銀座駅ではホームと向かい合わせの壁面に、銀座の街の発展と変遷をイラストであしらった。隣の京橋駅は、周囲に明治屋ビルなど歴史を感じさせる場所が残る。東京のガス灯発祥の地でもあり、駅の改札口にはそれをモチーフにした柱を配置した。ホームには開業当時を思わせる古風な駅名標(駅名を表示した案内板)もある。

 各駅のデザインは、地下駅がいかにして独自性や地域性を確立するかが大きなテーマとなっている。地上駅なら駅舎などで個性を発揮できるが、地下駅はそうもいかない。そこで今回は、駅周辺の街の雰囲気を地下に再現しようと試みたわけだ。

案内上の効果も

 一方で、駅のデザインには案内上の…

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土屋武之

鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。