クルマ最新事情

マツダの執念「ロータリー」次世代EVでまさかの復活

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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マツダが日本でハイブリッド車として発売した「MX-30」は欧州ではEVだ=同社提供
マツダが日本でハイブリッド車として発売した「MX-30」は欧州ではEVだ=同社提供

初のEV「MX-30」の戦略(2)

 マツダが欧州で9月に発売した同社初の量産EV(電気自動車)「MX-30」はリチウムイオン電池の容量が35.5キロワット時、1回の満充電でどれだけ走れるかを示す航続距離は200キロ(WLTCモード)だ。来年1月には、日本でもリース販売する。

 ホンダが8月に欧州、10月30日に日本でも発売した初のEV「ホンダe」は電池の容量が35.5キロワット時、航続距離は283キロとなっている。

 ホンダとマツダが欧州の環境規制に合わせ、同時期に発売したEVの電池容量は、くしくも35.5キロワット時で並んだ。

「環境に配慮した電池容量」

 これは日産自動車の「リーフe+」の62キロワット時、458キロや、日産が社運をかけて来年発売する新型EV「アリア」の90キロワット時、610キロ、米テスラ「モデル3」の75キロワット時(非公表のため推定値)、560キロと比べて小さい。

 この点について、マツダの丸本明社長は「MX-30は製造からお客様のご利用、そしてリサイクル、廃棄する過程までの全体の二酸化炭素(CO2)排出量を考慮し、搭載するバッテリーサイズを決定した」と説明する。

 ちょっとわかりにくいが、同じ距離を走るのであれば、大容量の重い電池を積むより、コンパクトで軽い電池の方が電気の消費は少なくて済む。電池を製造・廃棄する際も、大容量電池の方がエネルギーを多く消費するということらしい。

 マツダは航続距離についても「200キロあれば日常生活には十分」という。買い物や通勤には十分かもしれないが、日本以上に高速で長距離を移動する欧州ではユーザーの不満が出るのは間違いない…

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部