職場のトラブルどう防ぐ?

夢追う25歳女性「掛け持ちバイト激減」を救う給付金

井寄奈美・特定社会保険労務士
  • 文字
  • 印刷
 
 

 A美さん(25)は、帽子職人として独り立ちすることを目指しています。生計を維持するために、都心部の複数の飲食店でアルバイトを掛け持ちしていますが、新型コロナウイルス感染拡大による営業自粛の影響でアルバイトがほとんどできない状況が続いています。収入が激減して生活を切り詰めており、帽子の材料も買えず、困っています。

依頼されたときに出勤

 A美さんはファッション関係の専門学校を卒業後、就職せずに自宅で帽子の製作を始めました。作った帽子は自分のホームページで販売したり、友人が営む雑貨店に置いてもらったりしています。

 帽子の販売だけでは生活していけません。専門学校生のころからアルバイトをしていたカフェやバルなどに卒業後も籍を置きながら、「人手が足りないから来てほしい」と依頼されたときに出勤していました。どの店も人手不足で、1日に3店舗を掛け持ちすることもありました。一方、A美さんが帽子の製作に集中したいときは店からの依頼を断ることができました。それでも依頼はなくなりませんでした。

 しかしコロナ禍で飲食店が休業したり、時短営業したりしたため、A美さんへの依頼は激減しました。当初は「この間に帽子をまとめて作れる」と喜んでいましたが、5月に緊急事態宣言が解除されても、依頼が来ませんでした。

 A美さんは、頃…

この記事は有料記事です。

残り1046文字(全文1599文字)

井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/