良い物をより高く売る経営

秋の京都「人出はあるが」小さな飲食店が迎える正念場

中村智彦・神戸国際大学教授
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若者の姿が多く、人通りが戻ってきた9月下旬の四条河原町周辺(画像の一部を加工しています)=2020年9月20日、中村智彦撮影
若者の姿が多く、人通りが戻ってきた9月下旬の四条河原町周辺(画像の一部を加工しています)=2020年9月20日、中村智彦撮影

 秋の京都は、観光客でにぎわう。最も人出の多いシーズンだ。しかし、今年は新型コロナウイルス感染症の影響でインバウンド(訪日外国人旅行者)が激減した。日本人観光客は回復傾向だが、小さな飲食店を中心に苦境が続く。京都市の繁華街を定期的に見た様子を報告する。

日本人観光客は回復傾向

 京都市観光協会は10月29日、市内の64ホテルにおける2020年9月の宿泊に関する調査結果を発表した。外国人の延べ宿泊客数は前年同月比99.7%減で、ほぼ全滅の状況だ。京都市は外国人宿泊客の割合が46.9%(19年)と高く、インバウンドの影響が大きい。

 一方、日本人の延べ宿泊客数は同23.9%減だ。4カ月連続で改善しており、GoToトラベルなどの効果も出ていると考えられる。9月の客室稼働率は33.0%で、8月の22.8%から10ポイントを超える回復を見せている。同協会は、10月以降は、GoToトラベルの対象に東京発着旅行が追加されて、引き続き日本人宿泊客数の回復が期待される、としている。

若者の姿は多いが……

 筆者は定期的に京都市内を訪ねているが、実際、京都市の中心街である四条河原町周辺では9月後半の連休(20~22日)以降、人通りが戻ってきたように感じていた。しかし、周辺の飲食店の経営者などに話を聞くと、別の面が見…

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中村智彦

神戸国際大学教授

1964年、東京都生まれ。88年、上智大学文学部卒業。96年、名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。外資系航空会社、シンクタンクで勤務。大阪府立産業開発研究所、日本福祉大学経済学部助教授を経て、現職。専門は中小企業論と地域経済論。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興のプロジェクトに数多く参画し、TBS系「坂上&指原のつぶれない店」にも出演。