イマドキ若者観察

コロナ禍で強まる大学生の「チルい時間」の過ごし方

藤田結子・明治大商学部教授
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コロナ禍で全国の大学ではオンライン授業が増えた=2020年5月7日、矢頭智剛撮影
コロナ禍で全国の大学ではオンライン授業が増えた=2020年5月7日、矢頭智剛撮影

 コロナ禍の影響で,大学の授業の大半がオンラインになり,サークル活動やゼミの飲み会も禁止されています。海外旅行も行けません。そんな状況の中、東京都心の大学生はどのような消費活動をしているのでしょうか。

 今どきの大学生はモノを買わないといわれています。確かに、親世代が若者だった1990年代と比べて、ファストファッションが広まる中、衣服の値段が下がり、若者は衣服にお金をかけなくなりました。高級ブランドバッグを所有したいという欲も少なく、黒リュックか白のトートバッグが定番です。

 とはいえ学生たちは消費することをやめたわけではありません。無駄なお金は使うまいとコスパにとことんこだわりますが、親しい友だちとの飲み会や旅、それを写真にとってSNSに投稿することには結構な時間とお金をかけています。大勢で集まることがはばかられるコロナ禍においても、ヒトとのつながり重視の消費は続いています。

「GoTo 高級ホテル」

 「GoToキャンペーンを使って、東京都内の高級ホテルに泊まっています。普段じゃ泊まれないようなホテルに泊まれるから最高です!」(女子学生)というように、高級ホテルで女子会をしているという話が学生の間で聞かれました。

 コスパ重視の彼女たちはGoToキャンペーンがお気に入りのようです。「若者は消費しない」という話がよく聞かれますが、友だちと過ごすコトに結構な金額を使っている女子は少なくありません。また、ランチにお金をかけるという話も聞かれます。

 「食事にお金をかけています。友だちと食べる時は、ランチでも1食1000円以上、2000円かけることも多いですね。5000円以上するアフタヌー…

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。