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米中のはざまで菅外交を支える「2人のキーマン」

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菅義偉首相=首相官邸で2020年11月19日、竹内幹撮影
菅義偉首相=首相官邸で2020年11月19日、竹内幹撮影

 「ジョー・バイデン氏およびカマラ・ハリス氏に心よりお祝い申し上げる。日米同盟をさらに強固なものとし、インド太平洋地域と世界の平和、自由、繁栄を確保するために共に取り組んでいくことを楽しみにしている」

 まれにみる激戦となった米大統領選で勝利した民主党のバイデン前副大統領と副大統領候補のハリス上院議員に菅義偉首相が自身のツイッター(@sugawitter)で祝辞を英文とともに贈ったのは、米メディアが当選確実を報じた直後の日本時間11月8日早朝だった。

トランプ色の払拭

 トランプ大統領が敗北宣言をせず、政権延命に固執して法廷闘争を展開する中でのバイデン氏への支持表明は、トランプ氏と安倍晋三前首相との「蜜月」の印象を払拭(ふっしょく)する狙いがあったのだろう。日米同盟の重要性は民主党もわかってはいても、「トランプ色」が染みついたイメージは決してプラスとは言えないからだ。

 そのマイナスは、早くもちらついた。トランプ氏を支持する米保守系FOXニュースも「次期大統領にバイデン氏」と報じ、各国から相次ぐ祝辞を速報で伝えた。カナダのトルドー首相、英国のジョンソン首相、インドのモディ首相、フランスのマクロン大統領など主要国が並ぶ中、日本は最後まで出てこなかった。

「安倍首相が辞任し、国際舞台で日本の存在感は急速に薄れている」(自民党関係者)との危機感が外交当局にはあるという。トランプ氏が続投なら、自民党規約を修正して安倍氏が特例的に「4選」を果たす、というシナリオさえ周辺は描いていた。それが、安倍氏の辞任とトランプ氏の敗北で日本外交は軸足の置き場を失った。

 日本外交を固め直すにはどうすればいいか…

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