
最近、女子就活生にとってショッキングなニュースが流れた。OB・OG訪問アプリを利用して社会人に就活の相談に乗ってもらった女子学生が、飲み物に睡眠薬を混入され、もうろうとしていたところを乱暴されたというのである。
同じような事件は以前もあった。大手ゼネコンや総合商社の社員が、女子就活生に乱暴したとして逮捕された。「またか」と思った人も多かったのではないか。
不安な就活生につけこむ
しかし、今回の事件の一番の違いは、逮捕された容疑者が、大手就職情報会社のグループ会社の社員だったことだ。報道によると、女子学生が企業に提出する自己PR動画についてアドバイスすることを口実に呼び出していたらしい。容疑者は出身大学を偽って就活生に近づき、乱暴を働いたところをスマホで撮影していたという報道もある。
新型コロナウイルスの感染拡大で、企業の採用・選考は対面ではなく、オンライン面接が増える一方だ。対面ではない形で就活生の素顔を知る方法の一つとして、エントリーシートなどと一緒に自己PR動画の提出を求める企業がこのところ増えている。
だが、自己PR動画の撮影は、慣れていない人には難しい作業だろう。エントリー…
この記事は有料記事です。
残り657文字(全文1155文字)
投稿にはログインが必要です。
都内・某共学大進路指導担当
東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。