職場のトラブルどう防ぐ?

「放置と業務過多」会社を辞めたい24歳女性の焦燥

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A恵さん(24)は、従業員数約40人のコンサルティング会社に今年2月に中途入社し、事務を担当しています。自分は要領のよい方ではないと自覚していて、まだ仕事に不慣れな面があるため、日々深夜近くまで残業しています。新卒で入った会社で苦い経験があり、同じことを繰り返したくないと思っているからです。しかし、こうした状況が半年近く続き、体力的に厳しく会社を辞めたいと考えています。

業務量が多すぎで体力の限界

 A恵さんは、新卒で従業員数約80人の製造業の会社に就職しました。営業部に配属され事務をすることになりましたが、新人向けの研修が一切なく、入社後すぐに経験豊富な先輩の業務を引き継ぎました。業務に慣れる間もなく、この先輩が2カ月後に退職したため、ミスを連発しました。

 そのたびにA恵さんの業務を他の人が担当するようになり、いつしか担当業務がなくなりました。自分が要領よくできなかった面はありますが、会社のやり方についていけず、入社から半年で自ら退職しました。

 その後、今の会社に入社しました。先輩社員がそばにいて、わからないことを聞くことができました。ただ、すぐに業務をどんどん任されるようになり、周囲の迷惑にならないよう遅くまで残ってでも仕事を終わらせていました。

 少しずつ仕事に慣れると、業務がさらに増え…

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/