
アップルは、利用者のプライバシー保護に力を入れている。iPhone 12シリーズなどに載せたiOS 14は、アプリが個人の情報を読み取ろうとした場合、利用者に注意を促す表示を出す新たな機能を追加して、利用者を守る姿勢を示している。
たとえば、利用者が打ち込んだ文字をコピーした場合、他のアプリが勝手にその文字を読み取ることがある。iOS 14では、それが行われた際に、ホーム画面の上に注意を促す表示を出す。米国が安全保障上の懸念を示した「TikTok(ティックトック)」や、一部のSNS、ゲームアプリなどがこの読み取る動作を行うことが確認され、アプリの修正を余儀なくされた。
また、マイクやカメラが使われているときに画面の右上に光る丸印を表示して、利用者に注意を促す機能も搭載した。マイクが使われるとオレンジ色の丸印、カメラが使われると緑色の丸印が光る。利用者が意図しない形でマイクが使われても丸印が光る。アプリが音声を勝手に録音し、アプリ開発者に送信したりしないようにするための注意喚起だ。
個人情報の何を取得しているか明確に
12月15日に公開した最新バージョンのiOS 14.3やiPadOS 14.3では、プライバシー保護機能をさらに強化した。目玉は、アップストア上の全アプリに対し、アプリが収集するデータや目的をすべて開示して、アップル独自のフォーマットの「プライバシーラベル」上に表示することを義務づけた。
これまでのアップストアでも、アプリごとにプライバシーポリシーの閲覧はできたが、アップルはフォーマットを統一したため、アプリが利用者の情報の何を取得するのかが、この「プライバシー…
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