職場のトラブルどう防ぐ?

部下が相次ぎ退職 ワンマン女性リーダーの“改心”

井寄奈美・特定社会保険労務士
  • 文字
  • 印刷
 
 

 B子さん(47)は、従業員数約60人のIT関連会社で営業部門の責任者を務めています。社長のA太さん(47)が15年前に会社を創業したときからのメンバーで、右腕として信頼されてきました。ただここ数年、若手の営業部員の退職が続きました。A太さんは営業部の雰囲気がよくないと感じていましたが、最近B子さんに起こったある出来事をきっかけに部内の様子が大きく変わり、安心しています。

仕事と育児を両立

 B子さんとA太さんは、もともと別の会社の同僚でした。当時、保育園児の子供2人を育てながら働いていたB子さんは、近くに住む両親のサポートもあり、仕事と育児を両立させていました。A太さんは、残業をほとんどせず確実に成果を上げ、顧客や上司、同僚から厚い信頼を得ていたB子さんの仕事ぶりにほれ込み、独立の際に声をかけました。

 B子さんは物事を始める前にやるべきことを整理し、緻密な計画を立てます。そしてゴールへの最短距離を見極め、集中して業務をこなしていました。これは受験競争を勝ち抜いた自身の成功体験から得たものだそうです。結果が出ない人は戦略を持たずにやみくもに行動し、時間をムダ遣いしていると考えているようでした。

 創業後、B子さんは水を得た魚のように、自分の計画に沿って業務をこなし、成果を上げていきました。そして…

この記事は有料記事です。

残り1187文字(全文1740文字)

井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/