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米国「パウエル=イエレン体制」強い緩和に警戒も

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 2020年の米国は新型コロナウイルスの感染拡大への対応で行動制限が課せられ、経済は深刻な落ち込みとなった。それに応じて金融政策、財政政策で強い対応が取られた。金融政策については米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を実質的にゼロ金利とし、それを続ける期待形成を促すフォワードガイダンス(金融政策の方針)を打ち出した。

 さらに当初は金融市場の動揺収拾に力点が置かれた資産購入も量的緩和に位置付けられた。また、コロナ禍で生じる債務の返済困難が経済の回復を妨げるとして支援措置が導入された。社会経済活動の再開が図られたこともあって、経済は第3四半期に回復を見たが、第4四半期になっても、労働市場の余剰人員や余剰資源などが解消されない「需給の緩み(スラック)」を抱えた状態となっている(図1)。

米経済、二つのシナリオ

 21年の米国経済は二つのシナリオが描かれている。

 第一のシナリオは経済の再悪化であ…

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