
2021年のロシアは、コロナ禍や経済停滞で閉塞(へいそく)感が一段と強まりそうだ。
愛国主義を掲げるプーチン政権は対外膨張路線を続けるが、経済の柱である資源価格の低迷が財政を直撃し、20年から国防予算も削減となった。政権発足21年になるプーチン時代に「黄昏(たそがれ)」の雰囲気が漂う。
50兆円投資を30年に延期
11月以降、新型コロナウイルスの第3波がロシアを襲い、感染者は1日2万5000人に上る(12月初旬時点)。春の第1波はモスクワが中心で、エリート層の感染が多かったが、現在は全土に広がった。多くの地方で医療崩壊が進み、医療関係者の感染死や自殺が社会問題となっている。
7〜9月期の成…
この記事は有料記事です。
残り1903文字(全文2201文字)
投稿にはログインが必要です。
週刊エコノミスト Online
ビジネス誌「週刊エコノミスト」のウェブ版に、各界の専門家やライターらが執筆します。