メディア万華鏡

女性同士が連帯する「シスターフッド」の新たな動き

山田道子・元サンデー毎日編集長
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「シスターフッド」とは女性同士の連帯や絆を指す
「シスターフッド」とは女性同士の連帯や絆を指す

 弱い立場から語り、権力におもねらず、「シスターフッドが大切!」と本気で語る政治家の存在に、どれほど励まされたことだろう--作家の北原みのりさんが「AERAdot.」の連載で、社民党党首の福島瑞穂氏をこう評した。タイトルは「社民党に1人残った福島瑞穂氏、自民党で生きる野田聖子氏 どちらが真の政治家か」だ。

 「シスターフッド」とは、ウーマンリブ運動の中でよく使われた言葉で、女性同士の連帯や絆を指す。新語・流行語大賞には入らなかったけれど、今年のキーワードのひとつだ。

 3月8日の「国際女性デー」。国内の新聞社やテレビ局、ウェブメディアなど計10以上のメディアで、女性記者が中心となり、女性の差別撤廃と地位向上に関する企画を同時に展開した。

 ハフィントンポスト日本版は「ここから、シスターフッドが広がりますように…」と訴え、SNSで他メディアの記事を紹介。毎日新聞は「#声をつないで 」とのハッシュタグで、性差別や性被害がどうしたらなくなるかを考えた。

メディアの特集続々

 オールドメディアは特に男性中心のため、女性記者の間にはかねて会社や年齢、記者クラブを超えたシスターフッドがあった。それが今回、目に見える形となったのは新たな時代を感じる。

 ファッション誌「ELLE」4月号の特集「春の映画、百花繚乱!」は「“女たちの絆”がキーワード」とうたう。女性監督のグレタ・ガーウィグ氏がリメークした「若草物語」、「ボンドガール」改め「ボンドウーマン」が登場する「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」をはじめ、20~70代の女性がヒロインの映画を紹介した。

 最も話題になったのは、文芸誌「文芸」(河出書房新社)…

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山田道子

元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。