経済プレミア・トピックス

完成は2040年!「日本橋」首都高地下化が目指すもの

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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現在の日本橋は首都高速道路が真上を通り、青空は見えない=東京都中央区で2020年12月16日、川口雅浩撮影
現在の日本橋は首都高速道路が真上を通り、青空は見えない=東京都中央区で2020年12月16日、川口雅浩撮影

 国の重要文化財・日本橋(東京都中央区)の上を走る首都高速道路を地下トンネルとし、上空の青空を取り戻す大規模プロジェクトの工事が2021年、本格的にスタートする。老朽化した既存の高速道路を地下トンネルとし、高架橋を撤去する大規模な再開発は日本で初めてだ。

 ただし、先は長い。日本橋再開発の核となる地下トンネルの掘削と高架橋の撤去は難工事が予想され、完成には20年近くかかる見通し。首都高速道路会社は35年に地下トンネルを開通させ、40年に高架橋を撤去して工事を完了させる予定だ。

 日本橋がかかる日本橋川を実際に訪れ、現在の首都高を船上から眺めてみた。石造り2連アーチ橋の日本橋は風格があり美しい。でも、上空を首都高の高架橋が覆っており、青空は見えない。地下トンネル化でこの高架橋がなくなれば、周辺の景観は一変することだろう。

地下トンネル工事で出入口閉鎖

 21年に本格スタートする工事の事業区間は、首都高の神田橋ジャンクション(JCT)から江戸橋JCT間の1.8キロで、このうち1.1キロが地下トンネルとなる。

 地下トンネルの計画地は地下鉄や電力線、上下水道など地下埋設物が多く、「日本橋川の下を抜け、限られた空間を縫うように走る難しい工事になる」(国土交通省)という。

 21年は地下トンネル工事の支障となる橋脚を撤去するため、首都高会社は呉服橋と江戸橋の2カ所の出入り口(ランプ)を4月以降、閉鎖する。いずれも両出入り口を支える重要な橋脚で、撤去が必要となったため、出入り口そのものが使えなくなる。

 この二つの出入口は将来的に地下トンネル区間となるため、閉鎖のまま復活することはない。このほか周辺では…

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部