スルガ銀行 不正の構図

弁護団が見た「スルガ銀と不動産業者」不正融資の構図

今沢真・経済プレミア編集部
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被害弁護団の記者会見で壇上に上がった金裕介弁護士(左)=東京都千代田区で2019年3月18日、今沢真撮影
被害弁護団の記者会見で壇上に上がった金裕介弁護士(左)=東京都千代田区で2019年3月18日、今沢真撮影

弁護士に聞く「不動産業者の実態」(2)

 スルガ銀行の不正融資問題に関する「被害弁護団」の金裕介弁護士へのインタビューの2回目は、「不正の構図」に話が進んだ。投資不動産に関わる銀行の不正融資に、数多くの不動産業者がどのように関与したと弁護士は見ているのか。【聞き手・経済プレミア編集部、今沢真】

 ――不正融資の構図を、不動産業者に焦点を当てて考えたいと思います。シェアハウスに関しては、詐欺的な商売を考えて実行したのが、不動産会社スマートデイズです。そして、そこと一体となってシェアハウス販売を進めた業者が1社ありますね?

 ◆金裕介弁護士 その業者は取りまとめ役となり、シェアハウス物件を整理して、数十の業者に販売情報を流していました。そして、物件の情報を受けた数多くの仲介業者が、個人に販売したという構図です。

 スマートデイズと取りまとめ役の業者は、スルガ銀行から融資を引き出すために、シェアハウスのレントロール(家賃など賃貸物件の条件を一覧表にしたもの)や事業計画を作って銀行に提出していました。土地を転売して値をつり上げ、最終的に個人に売却するスキームを作り実行していたのは、スマートデイズと取りまとめ役の業者だったようです。

相当な手数料を稼いだ業者も

 ――物件を購入する個人客を勧誘した多くの不動産業者は、シェアハウスが詐欺的な商売だとわかっていたのでしょうか。

 ◆不動産業者は物件を売って終わりといったところがあるので、そこまで考えていたかどうかは分かりません。ただ、多くの業者は、購入者に融資を受けさせるための偽造のノウハウを、取りまとめ役の業者から指示されています。「こうやって書…

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今沢真

経済プレミア編集部

1983年毎日新聞入社。89年経済部。日銀キャップ、財研キャップ、民間企業キャップを歴任。2013年論説委員。15年経済プレミア創刊編集長。19年から同編集部。16年に出版した「東芝 不正会計 底なしの闇」(毎日新聞出版)がビジネス部門ベストセラーに。ほかに「東芝 終わりなき危機」など。16~18年度城西大非常勤講師。