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マーケット総予測2021年「日米中欧 世界の株価は」

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(Bloomberg)
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 2020年の株式市場は、年前半は新型コロナウイルスの感染拡大に苦しめられたが、11月の米大統領選でバイデン前副大統領の勝利が明らかになると、回復ピッチを速め、日経平均株価は29年ぶり高値となる2万6000円台を回復(11月17日)、ニューヨーク市場のダウ工業株30種平均は史上初めて3万ドル台(11月24日)を突破した。

 前代未聞の感染症による経済活動のまひを受け、各国政府が巨額の財政出動を実施、それを各国の中央銀行が金融緩和で支援した。中国と米国の景気回復が予想以上に急ピッチだったことが好感され、巨大なマネーが株式市場に流れ込んだ。

景気回復を織り込む

 それでは、今年はどうなるのか。本誌が、証券会社と運用会社22社を対象に20年12月に実施したアンケートによると、回答した18社のうち12社が21年中に日経平均が3万円台を付けると予想した。3万2000円の高値を予想するコモンズ投信の伊井哲朗社長兼CIO(最高投資責任者)は、「過剰流動性相場が21年も続く」と見る。世界各地でコロナワクチンの接種が始まったが、コロナ禍がすぐに終息するか予断は許さず、「各国の政策当局者は大規模な金融緩和と大型の財政出動を継続せざるを得ない」(楽天証券の窪田真之・チーフ・ストラテジスト)。米国株についても、ダウ30種で4万1000ドルを予想する岡三証券を筆頭に、3万3000~3万5000ドルと強気の予想をするところが多い。

 今回の株価回復局面では、「経済のデジタル化」「脱炭素」をキーワードに、経済・社会構造の変革を織り込む動きが強まったことも特徴だ。

 20年初の水準を100として、20年12月22日までの各国・地域の株価の騰落率を見ると、米ダウ30種や日経平均の上昇率はそれぞれ5%、12%だったのに対し、ハイテク銘柄が多い東証マザーズ指数は26%、EVを製造するテスラやGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)株が買われた米ナスダック総合指数は43%に達した(図)。

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 上昇率が12%にとどまった日経平均も、指数への寄与度の高い上位銘柄を見れば、その中身は29年前と様変わりしている。1991年5月末は、ソニーや富士銀行(当時)などの電機株や大手銀行株が上位に入っていたが、20年11月末ではトップはユニクロを展開するファーストリテイリング、2位はソフトバンクグループ(SBG)で、91年当時の銘柄は一つも入っていない(表1)。ソニーなど例外を除き国内中心の企業が寄与度で上位を占めていた91年に比べ、現在では国際的に知名度が高く、世界市場で戦える企業に入れ替わっている。米国ほどではないにしろ、この30年弱で日本の経済構造が大きく変わったことを反映している。

 公的年金や日銀のETF(上場投資信託)買いを反映した一部銘柄の極端な値がさ化も顕著だ。

 世界の主要な機関投資家は、国連の提唱する「SDGs(持続可能な開発目標)」に沿う形で、社会・経済の持続可能性の観点から、投資対象を選別する動きを強めている。株価指数自体は上昇しても、例えば、脱炭素に後ろ向きな企業の株式は売られるなど、株価の二極化が進展する公算がある。

金利と米中対立がリスク

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 一方で、今年の株式市場のリスクについては「金利上昇」をあげるアナリストが多い。フィディリティ投信最高投資責任者の丸山隆志氏は、1月5日の米ジョージア州における上院選決選投票が最初のヤマ場と予想する。「もし民主党が2議席を獲得し、上院・下院で過半数を握れば、バイデン政権は大規模な財政支出が可能となり、国債増発懸念から金利が上昇する恐れがある」(丸山氏)。金利が上昇すれば、相対的に割安となった債券を買って、株式を売る動きが起こりかねない。また、菅政権がコロナ対応で支持率を落とし、今秋見込まれる総選挙で敗北した場合も、「日本の構造改革が後退するとの見方から、海外投資家には売り材料となる」と言う。

 米中対立も懸念材料だ。トランプ大統領はまもなく退陣するが、対中問題ではバイデン次期大統領も強硬姿勢を当面は引き継ぐと見られる。焦点は、米国で20年12月に成立した「外国企業説明責任法」の運用だ。同法は、米国の会計監査に関する当局の検査を3年連続で受け入れなかった外国企業の米上場廃止を定める。標的は中国企業と見られる。

 ある市場関係者は、「例えば、ニューヨークに上場しているアリババが上場廃止となれば、保有するアリババ株の含み益(20年6月末時点で約21兆円)の信用力に負うところが大きいSBGに影響が出かねない」と指摘する。実際、SBGは20年5月にアリババ株を活用して1・25兆円を調達している。

 SBG株の日経平均に対する寄与度は6・19%と高い。日本株にとり、思わぬ震源地になる可能性も否定できない。

(浜田健太郎・編集部)

(村田晋一郎・編集部)

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