スルガ銀行 不正の構図

スルガ銀シェアハウス問題に立ちはだかる「消滅時効」

今沢真・経済プレミア編集部
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スルガ銀行のシェアハウス問題で記者会見する「被害弁護団」=東京都千代田区で2020年12月23日、今沢真撮影
スルガ銀行のシェアハウス問題で記者会見する「被害弁護団」=東京都千代田区で2020年12月23日、今沢真撮影

 スルガ銀行の投資不動産向け不正融資問題で、「被害弁護団」は昨年12月23日、東京都内で記者会見し、シェアハウス「かぼちゃの馬車」の購入者が東京地裁に申し立てた民事調停の進捗(しんちょく)状況を報告した。

 シェアハウス問題で被害弁護団は昨年3月、購入者がスルガ銀行から借りた借金を、物件の代物弁済によって相殺処理することで銀行と合意した。この結果、このときに民事調停を申し立てていた購入者257人(第1次調停分、シェアハウス343棟)のスルガ銀行からの借入金約440億円は帳消しになった。

 その後、この解決を知り新たに交渉を委託してきた購入者275人(シェアハウス348棟、借入金約450億円)について、弁護団は昨年8~10月にかけて第2次の民事調停を申し立てた。

第3次調停を準備中

 この第2次調停も、第1次と同様の解決に向けて現在、銀行との協議を進めている。第1次と第2次を合わせると購入者は532人、シェアハウスは691棟、借入金は約890億円になる。

 シェアハウス向け融資は、銀行側の調査で全体で購入者は約1200人、金額は2000億円ほどだった。これに対し、第1次と第2次調停分は、人数でも借入金でも4割強になる。

 この日弁護団が会見で明らかにしたのは、第1次と第2次の調停に参加していないが、同一の解決を希望しているシェアハウス購入者があと100人ほどいるということだ。弁護団は、この購入者についても今年春ごろに、第3次の調停申し立てを行う方向で準備を進めているという。

 弁護団は「これ以外にも救済を求めている人がいる」と説明した。スルガ銀行の借金でシェアハウスを購入した後、より低金利…

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今沢真

経済プレミア編集部

1983年毎日新聞入社。89年経済部。日銀キャップ、財研キャップ、民間企業キャップを歴任。2013年論説委員。15年経済プレミア創刊編集長。19年から同編集部。16年に出版した「東芝 不正会計 底なしの闇」(毎日新聞出版)がビジネス部門ベストセラーに。ほかに「東芝 終わりなき危機」など。16~18年度城西大非常勤講師。