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住宅ローン減税見直しへ「金持ち優遇」が起きる理由

渡辺精一・経済プレミア編集部
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「税制改正」これからどうなる(3)

 マイホームを買う際に税優遇が大きい住宅ローン控除の制度が変わる見通しだ。2020年末に公表された与党税制改正大綱は22年度改正での見直しを盛り込んだ。実質的に税負担が増える可能性があり、マイホーム購入を検討している人は要注目だ。

税制改正大綱「見直し」明記

 住宅ローン控除は、ローンを利用してマイホームを取得(新築・購入・増改築)する場合、年末ローン残高の1%を所得税額から差し引く制度。所得税で控除しきれなかったぶんは住民税で控除する。

 ローン残高は4000万円(長期優良住宅5000万円)が上限。年間最大40万円(同50万円)を所得税・住民税から減らすことができる。

 控除期間は原則10年間。ただし、19年10月の消費増税に伴い、消費税率10%で取得した場合、21年12月末までに入居すれば控除期間が13年間に伸びる特例がある。

 この住宅ローン控除について、21年度与党税制改正大綱は「控除額や控除率のあり方を22年度改正で見直す」とした。

 直接の要因は、国の決算のお目付け役である会計検査院が制度の公平性について問題提起したことにある。

 会計検査院が全国46税務署で、17年に住宅ローン控除の適用を始めた1748人のローン利率を確認すると、控除率1%を下回る人が78%を占めた。

 それ自体は意外ではない。超低金利が長期化し21年1月時点で主要行の変動ローン利率は0.48%程度と低い。また、制度上、控除額と金融機関に支払う利息額との間に直接の関連性はない。

 だが、…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。