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テスラに追いついた?マツダ初EV「MX-30」電池の工夫

川口雅浩・毎日新聞経済プレミア編集長
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マツダが発売した同社初の電気自動車「MX-30EVモデル」=同社ホームページから
マツダが発売した同社初の電気自動車「MX-30EVモデル」=同社ホームページから

マツダのEV戦略(2)

 マツダは1月28日に発売した同社初の電気自動車(EV)「MX-30EVモデル」の国内販売目標を年間500台としている。ハイブリッドの「MX-30」は月間1000台で、大きな差がある。ホンダが2020年10月に発売した同社初のEV「ホンダe」は年間1000台。新車の販売目標としては、いずれのEVも控えめだ。

 マツダは「国内でEVは限られたお客様が購入すると考えている。反響を見ながら、生産を調整していきたい」(国内営業担当の田中浩憲執行役員)と話す。

 なぜか。EVは航続距離の短さや充電時間の長さ、リチウムイオン電池の劣化などの弱点がある。EVを購入したくても、それらを不安に感じるユーザーは多いという。

 そこでマツダは「車両の保管方法や電池の正しい使い方など、劣化を抑制する方法をアドバイスするほか、EV使用の困りごとに対応するサービスを21年秋に始める」という。

重要な電池の温度管理

 EVの要となるのはリチウムイオン電池だ。とりわけ電池の温度管理は電池の寿命とEVの航続距離を大きく左右する。このためEVメーカーは電池の取り扱いについて、ユーザーにいくつか注意を呼び掛けている。

 例えばホンダは「バッテリーの寿命を長くするため、夏場は日陰への駐車をお勧めします」と呼び掛けている。マツダは「『こんな使い方をしたら、もっと電池が持ちますよ』といった具体的なアドバイスを『EV専用ダイヤル』やスマホの専用アプリで個別に行う」という。

 EVは炎天下の駐車だけでなく、高速道路や上り坂を長く走ると電池に負荷がかかって高温となり、充電しにくくなる。冬の朝など、電池が冷えている時は…

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川口雅浩

毎日新聞経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部