なるほど電車ニュース

JR東日本「羽田空港アクセス線」が変える9年後の東京

土屋武之・鉄道ライター
  • 文字
  • 印刷
航空機が行き交う羽田空港。「羽田空港アクセス線」は、空港へのアクセスをどう変えるのか=2019年5月10日、米田堅持撮影
航空機が行き交う羽田空港。「羽田空港アクセス線」は、空港へのアクセスをどう変えるのか=2019年5月10日、米田堅持撮影

 JR東日本が長年、構想してきた「羽田空港アクセス線(仮称)」は、東京都心部と羽田空港を直結し、乗り換えなしで移動できるようにするというものだ。

 この構想の要となる羽田空港から東京貨物ターミナル(品川区)までの鉄道事業を、国土交通省が1月20日付で許可した。開業予定は2029年度とされ、東京駅まで開通すれば、所要時間は現在の30分前後から約18分になるという。

休止中の貨物線も活用

 新しく建設されるのは、空港ターミナルの地下に設ける新駅と、貨物専用駅の東京貨物ターミナルとをつなぐ約5キロの区間だ。

 そこから都心部へは、現在休止中となっている貨物線の線路を活用し、改良工事を行う。かつて東京貨物ターミナルと汐留駅(現在の汐留シオサイト)を結んでいた通称・大汐線だ。そして田町駅付近で東海道線に合流させ、東京駅方面へ向かう。JR東日本はこれを「東山手ルート」と呼んでいる。

 運転本数は片道毎時4本で、1日あたり72本と発表された。事業費を約3000億円と見込むわりには運転本数が少ないように思えるが、実は東山手ルートは、JR東日本が構想している三つのアクセスルートのうちの一つにすぎない。

 残る二…

この記事は有料記事です。

残り1019文字(全文1517文字)

土屋武之

鉄道ライター

1965年、大阪府豊中市生まれ。大阪大学で演劇学を専攻し、劇作家・評論家の山崎正和氏に師事。出版社勤務を経て97年に独立し、ライターに。2004年頃から鉄道を専門とし、雑誌「鉄道ジャーナル」のメイン記事などを担当した。東日本大震災で被災した鉄道路線の取材を精力的に行うほか、現在もさまざまな媒体に寄稿している。主な著書に「ここがすごい!東京メトロ」(交通新聞社)、「きっぷのルール ハンドブック」(実業之日本社)など。