イマドキ若者観察

告白する日でなくなった?「バレンタインデー」の今昔

藤田結子・明治大商学部教授
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今の若者のバレンタインデーは昔と様変わりしているという
今の若者のバレンタインデーは昔と様変わりしているという

 日本のバレンタインデー(2月14日)は女性が男性にチョコレートを贈り、愛を告白する日とされています。しかし最近の若者のバレンタインデーは昔と様変わりしています。さらにコロナ禍の影響で「対面でチョコを手渡す」というイベントは、今年どうなるのでしょうか。現役学生がリポートします。

「バレンタインで告白」は昔の文化

 「告白ラッシュは文化祭前の方が多い。バレンタインに告白されるって期待はない」。首都圏の高校生、光輝さん(仮名)の話です。

 全国の高校生と大学生を対象に学生がアンケート調査(2021年1月実施、高校・大学生265人が回答)した結果、高校生の時(現役高校生を含む)にバレンタインデーに告白した経験がある人はわずか1割未満でした。「大学生になってからバレンタインデーに告白したことがあるか」という質問には、女性回答者の全員が「いいえ」と答えました。

 気になる相手にチョコなどを渡した経験がある女子は1割いました。けれども義理に見せかけて渡し、気持ちは伝えなかったという話が多く聞かれました。

 「バレンタイン=告白」ではない若者たちにとって、2月14日はどんな日なのでしょうか。

高校生は友チョコ、大学生は恋人に

 「毎年100個以上のチョコを作って、クラスとか部活のみんなと交換していた」。高校時代のバレンタインについて、大学2年生の理沙さん(仮名)はこう話します。今の大学生が高校生の時には、女子の大半が「友チョコ」「義理チョコ」を渡していたそうです。

 今の高校生にとってバレンタインとは、恋愛にとらわれず大勢と交流するイベントになっています。もちろん、好きな人との仲を深めたい女子や、告白を…

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。