
日産自動車は2月9日、最終(当期)赤字が3677億円となる2020年4~12月期連結決算を発表した。カルロス・ゴーン前会長解任後の混乱に加え、新型コロナウイルス問題が車販売を直撃し巨額の赤字決算が続くなか、経営陣は業績回復に向けた手応えをつかんでいるのか、決算内容を分析した。
日産はこの日、21年3月期の業績予想を上方修正し、最終赤字が5300億円になることも発表した。従来予想の6150億円の赤字から赤字幅が850億円縮小する。日産は20年3月期決算で6712億円の最終赤字を計上しており、2年連続で巨額赤字となることは変わらない。
日産の業績を占う大きな分岐点は「22年3月期に黒字化するかどうか」だ。黒字化できなければ3年連続の赤字決算となり、経営危機は一段と深刻化する。19年12月に発足した内田誠社長らの新しい経営体制にも赤信号がともる。
四半期で1年ぶりに営業黒字
オンライン会見でこの点を質問された内田氏は「販売面でノート、ローグなどの新車投入が効いてくる。コロナや半導体不足といった当面の厳しい状況はあるが、確実に利益を生める」と述べ、黒字化に自信を示した。
内田氏は黒字化の根…
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