人生に必要な「おカネの設計」

定年後に再雇用「65歳以降も」働く場合の年金額は?

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 教員のA夫さん(60)は、専業主婦の妻(55)と2人暮らしです。今年3月の年度末で定年を迎え、その後は継続雇用で働く予定です。その場合、在職中に支給される老齢厚生年金の額が減ると聞き、私のところに相談に来ました。

 私はA夫さんに、60歳以降に働く人の報酬と年金月額が一定の基準に達すると、厚生年金の全部または一部が支給停止となる「在職老齢年金」の制度について話しました。この制度は、60歳台前半(65歳まで)と60歳台後半(65歳以降)で仕組みが異なり、まず60歳台前半のことについて説明しました(前回参照)。

 今回は、A夫さんが60歳代後半(65歳以降)も働く場合と、妻の年齢を条件に支給される加給年金についてお話しします。

65歳以降の仕組み

 公的年金の支給開始年齢は原則65歳です。65歳以降も厚生年金に加入して働く人が厚生年金を受け取る場合、65歳未満より基準は緩やかですが、年金が減額されることがあります。

 60歳代後半の仕組みは、総報酬月額相当額(月給と賞与を12分の1にした額=月収)と加給年金を除いた厚生年金(報酬比例部分)の月額(年金月額)の合計額が47万円を超えるかどうかがポイントです。47万円以下の場合、厚生年金を全額受給できます。47万円超の場合、超えた額の2分の1が支給停止され…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。