職場のトラブルどう防ぐ?

「休業手当が少なすぎ!?」32歳女性販売員の驚きと疑問

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A子さん(32)は、百貨店内にテナントとして入る婦人雑貨専門店で販売員をしています。国が緊急事態宣言を再発令したため、店舗は時短営業をしていますが、来客数が大幅に減り、会社からの指示で販売員は週1~2日、交代で休業します。

 前回の緊急事態宣言で休業した際は休業手当として給与の全額が支給されましたが、今回は会社から「休業1日あたり60%の休業手当を支払う」といわれました。しかし、1月月末の給与支給日に明細を見たところ、手当の額が50%を下回っていて、A子さんは驚きました。

 A子さんの給与は月約22万円がベースで、月1万円の通勤手当があります。月に22日程度勤務するので、日給換算で1日約1万円です。休業手当が日給の60%であれば1日約6000円のはずですが、給与明細を確認すると、休業1日分が約4500円になっていました。

 A子さんは、同じように交代で休業している他社店舗の販売員B恵さんに聞いてみたところ「うちも60%だけど、日給の60%だった」と言われました。会社にも聞いてみましたが「法律に基づいてきちんと計算している」という回答で、納得できません。

休業手当の計算方法

 休業手当の計算方法についてみていきます。

 緊急事態宣言の再発令とその延長による外出自粛の要請で、飲食業や小売業を中心に大きな…

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/