
企業のコロナ対策(3)
三井さん(仮名、50歳女性)は、従業員数約300人の精密機器販売会社の総務課長です。産業医である私は、三井さんから新型コロナウイルスに関する相談を受けていました(前回、前々回参照)。話は、自社の従業員が顧客を訪問する際の対策へと移っていきました。
多数の人が触れるものを消毒
三井さんの会社は、オフィス用のプリンターや複合機などを販売しており、その保守点検や故障の修理サービスも行っています。感染対策として、定期的な保守点検は積極的にウェブ会議システムを活用し、顧客に実施してもらうケースが増えています。三井さんは「故障の修理については、どうしても従業員が訪問する必要があります。マスクの着用や手指の消毒などを徹底するよう伝えていますが、それで十分でしょうか」といいます。
現在は、人との接触を減らすことが有効な感染対策です。しかし、どうしても人との接触が必要な場面もあります。そこで、その場面では感染するリスクを最小限にしていくことが大切です。
プリンターなどはオフィス内で多数の人が触れるものです。作業前にはアルコールを含むウエットティッシュなどで消毒します。顧客に口頭で説明が必要な場合は、十分に距離を取り、マスクを着用します。
フェースシールドやマウスシールドだけを利用し…
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