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3年後廃止のジュニアNISA「逆に人気上昇」の理由

渡辺精一・経済プレミア編集部
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 少額投資非課税制度(NISA)のひとつで、未成年者向けのジュニアNISAがここにきて隠れた人気を集めている。利用低迷から2019年末に「23年末で廃止」が決まったが、その後、口座開設が増えており、20年1~9月の口座純増数は6万7672口座と前年同期の倍以上になった。なぜ注目されているのか。

実績乏しく廃止に

 NISAは、年間の投資枠を設け、税率約20%で課税される株式や投資信託などの譲渡益・配当が非課税となる制度。現在、成人対象の一般NISA、未成年者対象のジュニアNISA、「長期・積み立て・分散」投資のためのつみたてNISAの三つがある。

 ジュニアNISAは0~19歳を対象に年80万円の投資枠を設定し、譲渡益・配当が5年間非課税となる。口座名義は未成年本人だが、原則として資金の拠出や管理運用は親や祖父母が行う。未成年者本人が投資したい場合は親らの同意が必要だ。

 ジュニアNISAは「子どもの将来の資産形成をサポートする」のが目的とされる。ただし、設立当初の狙いは、NISA制度の投資枠を拡大することにあった。

 NISAは14年、年投資枠100万円の一般NISAでスタートした。その後、投資枠の拡大が焦点になったが、単純に枠を広げれば「富裕層優遇」と批判されかねなかった。そこで、16年に、一般NISAの年投資枠を120万円に増やすとともに、ジュニアNISAを新設したという経緯がある。

 ジュニアNISAの口座名義は子どもでも実際には親が投資するため、親にとっては実質的に投資枠が倍になった。金融庁は当時「両親と子2人の4人家族で年400万円、5年間で最大2000万円が非課税投資で…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。